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新型コロナウイルスについて⑨

R2.11.20. 霧島整形外科病院院長  井㞍幸成

一般社団法人日本感染症学会(2020年8月)によると、2019-2020年シーズンのインフルエンザは例年に比して2020年に入ってから大きく減少していることから、SARS-CoV-2の出現が干渉(ウイルス干渉)した可能性があると報告しています。(日本感染症学会ホームページ)

また、厚生労働省の報告によると、全国約5,000のインフルエンザ定点より報告された2020年第44週(2020年11月4日現在)の定点当たりのインフルエンザ報告数は0.01(患者報告数32)となり、前年2019 年第 45 週の定点当たり報告数 1.03(患者報告数 5,084、インフルエンザ流行と判断)に比べ0.5~1%となっています。今後の定点報告に注意する必要がありますが、現時点でもウイルス干渉が生じている可能性は高いと思われます。すなわちSARS-CoV-2は無症状の人の呼吸器粘膜に常在化していると推定できます。

11月に入り、新形コロナウイルスのPCR陽性者数が再度増加していることを、テレビ・新聞は毎日報道しています。そろそろ、冬季のインフルエンザ流行期に入るわが国では、国民の耳目はこれらの報道にくぎ付けです。しかし、厚生労働省のデータでは11月19日現在 CoVID-19重症例に対するECMO装着者は全国で4名、人工呼吸器は33名です。一方鹿児島市は11月19日天文館地区の従業員を対象にPCR検査を実施(229人施行全員陰性)したことを明らかにしています。これは無症状者の中からPCR陽性者を掘り出す、恐ろしい行為だと思います。しかし、この市役所の責任者を含め、PCRという妖怪に頭の中が占拠された人の考えは、私とは全く異なるのでしょう。

また、日本感染症学会はSARS-CoV-2の細菌感染合併は7%、ウイルス感染合併は3%と報告しており、過去のデータからは2020-2021シーズンに新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの共存による感染爆発の可能性は低そうです。

これらの事実を鑑みると、今日の猛烈な勢いで新型コロナウイルスPCR陽性者数増加しているから注意せよとの報道に強い違和感を感じます。

今後のCoVID-19感染症は、どのような結末を迎えるのでしょうか。

今市井の私たちは、風邪をひかない、PCR陽性者の濃厚接触者にならないよう最大限の注意を払い、事態を見守るしかないと思います。