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新型コロナウイルスについて⑥

新型コロナウイルスについて⑥  R2.8.8.霧島整形外科病院 院長 井㞍幸成

 

今年の長い梅雨が終わり、暑い短い夏を迎えました。

子供たちの貴重な夏季休暇やお墓参りなどができるお盆休みなど、日本人にとってとても重要な季節ですが、PCR陽性者数の増加が再びマスコミを賑わせ、せっかく始まったgo to トラベルも勢いを失っています。

8月5日国立感染症研究所から“新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査2(2020/7/16現在)”がリリースされました。(NIIDホームページご参照)ご存知の方もおられるとは思いますが、ここで簡単に説明を試みたいと思います。

これはウイルスの全遺伝子解析を遂次解析し、場所や時間の変化をとらえ、感染の特徴を見ていくものです。このウイルスの変異速度(塩基配列の変異、すべてのウイルスは時間とともに少しずつ変異して、一般的には病原性を下げて広く深くウイルス種を残していく適応・潜伏に向かうとされています)は24.1か所/1年でと計算されています。我が国に最初に中国から入った武漢型は1月に、その後海外から同時多発的に入った欧州型は4月末には収束し、その後現在までに3塩基変異した新型が今回の東京を中心とした拡散のウイルスであるということです(7月21日現在)。

ウイルスの人間社会への浸透がどのように生じていくのかを、政府機関が科学的データに基づき報告しているわけですが、この事実が現在の感染状況をどう説明するのでしょうか?

京都大学の上久保靖彦教授は、インフルエンザ感染とそれに与える新型コロナウイルスの影響から以下のような科学的説明をされています。

  • 本邦においては、2019年12月ごろから中国よりS型ウイルスの侵入があり、これに加えて2020年1月13日から3月8日にかけてK型が広まり、これにより我が国では集団免疫が55%に達した。
  • S型に次いでK型に感作されることよりT細胞性免疫を獲得し、その後のG型(武漢型、欧米型)の暴露に対して発症が抑制され、85%の集団免疫を獲得した。
  • 一方欧米では、早期のロックアウトによりS型感染後のK型感染が起きず、G型が広がったため、抗体依存性感染増強(ADI)が生じ、劇症化、感染爆発が生じた。
  • 現在Y型、H型に変異しており、これ等に暴露されないことが、むしろ今後の危険を増強させる危険因子となりうる。

参考(松田政策研究所チャンネル特番7月19日『衝撃!日本では既に”集団免疫が達成”されている!?』ゲスト:京都大学大学院医学研究科特定教授 上久保靖彦氏、8月7日特番『第二弾!疑問・質問に答えます!集団免疫が達成されているのか!?』ゲスト:京都大学大学院医学研究科特定教授 上久保靖彦氏)

 

また、7月8日ごろから始まったとされる第2波は、接待を伴う飲食店などを重点的にPCR検査し、その陽性者数を感染患者としてマスコミが報じています。検査陽性者数はPCR検査人数とともに右肩上がりに増加しています。一方、死亡者数はごく微増です。これには統計の取り方の変更もあり(6月8日付厚生労働省から各県保健所に対する通達で、新型コロナウイルス感染症の陽性者であって入院中や療養中に亡くなった方については、厳密な死因を問わず「死亡者数」として全例を公表するよう指導)、いわゆるこの第2波で重症患者が増えているとは言えません。

86日:東洋経済オンラインより)

 

またこのブログで以前から申してきましたPCR検査は偽陽性、偽陰性がありPCR検査陽性者を感染患者と決めつけるのは、大変怖いことです。風評被害で自殺する人もいます。さらに、PCR検査は新型コロナウイルスに感染していないことを確認して安心する材料には全くなりません。昨日陰性でも今日ウイルスに暴露すれば陽性になります。毎日、一生続けるとでもいうのでしょうか。

 

当院ではこのウイルスに対し、当初未知であったことから、中国の生物兵器ではないか、致死率がMERSより高いのではないか、入院患者さんが感染したらなくなってしまうのではないか?などと、たくさんの疑問があり、228日から徹底した予防策をとってきました。この間、入院患者さんに対する面会禁止を行い、麻痺患者さんに対しても家族の反対で手術を断念したこともありました。発熱患者さんを十分な診察もせず霧島医療センターへ紹介したり、救急車も断りました。職員への行動制限も長期にわたり強いてきました。御親族のお葬式も参加しなかった人や、単身赴任している家族との面会を諦めたり、結婚式を中止した職員もいました。私個人としては、施設に入所している父と4カ月近く面会もかないません。

このような私たちの現実の中で、病院前の青田の稲は勢いよく育っています。桜島は悠々とそびえています。

私たち庶民は社会におびえています。しかしこれを変える力はありません。政府、特に私たちの病院の監督省庁である厚生労働省やマスコミに対して、疑問を持つことは大変難しい状況です。

私は一介の整形外科医で感染症や疫学の専門家ではありませんが、納得できる医学的知識を得たいと感じています。

今、私たちにできることは、風邪に罹らない(睡眠・栄養・規則正しい生活・笑い)、新型コロナウイルスのPCR検査対象者にならない(他人との会話はマスクをして、公共の物を触った場合は手洗いを徹底して)、楽しい夏を送ることではないでしょうか?

来週からお盆休み期間に入ります。皆さんとともに知恵と勇気をもって、よりよいふるさとを創っていきたいものです。