ドイツ研修 4-5日目
研修も5日目を迎え少しずつ時差にも慣れ、生活リズムも整ってきました.ドイツの気候はやや肌寒く、上着が必要な状態です.keidel badの利用者は寒さに関係なく徐々に多くなっている印象を受けます.少しずつ利用者の方やセラピストに声をかけて頂く機会も増えてきたのですが、やはり思うように答えることが出来ず言葉の壁にぶち当たる日々です.
研修では、水中での集団療法や個別での治療を見学させて頂いています.
集団療法では、体幹の固定性を高める運動をはじめ、上下肢・体幹の複合的運動を中心に体操を行っています.利用者は水への恐怖心を感じさせることなく、自ら積極的に運動を行っていました.
以下の写真は左が集団療法、右が個別療法を行う場所になります.
個別療法の見学
個別療法での様々な道具を利用して、リラクゼショーンや可動域の拡大、抵抗運動を行っています.
片麻痺患者、頸椎術後、肩関節周囲炎、側彎症、脊髄損傷等の治療を見学させて頂きました.
水中の浮力を利用して筋緊張の調整を図りつつ、水中での徒手的アプローチも利用しながら可動域の拡大、抵抗運動等を行っていました.頸椎術後の患者では、術後に頸部の可動性がほとんどみられなかったのが、日常生活に支障のないくらいまでの可動性の改善がみられたという事でした.また、脊損や側彎症の方では、車椅子でプールサイドまでこられリフトを使用し水中へ移動し、重錘を利用して下肢の抵抗運動や手すりを使用しての歩行訓練を実施していました.水中では陸上とは違い、下肢の支持性が乏しい場合でも浮力を通じて歩行訓練が容易に可能という事が大きな利点になっていました.
1週間の研修を終えて、水中運動の実際を学びました.水中運動を行うにあたっての運動方法や道具の使用、目的や効果判定を中心に学ぶことが出来ました.今後は、水中運動の適応や評価、リスク管理等を学んでいきたいと思います.(田丸)