R7.11.20-22 秋田研修報告

R7.11.20-22　秋田研修

秋田研修を終えて
今回、「骨粗鬆症・運動療法」をテーマとした秋田研修の機会をいただきました。本研修は、井尻院長が脊椎・脊髄学会に参加された際、秋田大学医学部附属病院 整形外科教授 宮腰尚久先生のご講演を拝聴されたことをきっかけに実現したものです。改めて、このような貴重な学びの機会をお与えいただいたことに、心より感謝申し上げます。
当院からは、井㞍院長をはじめ、宮崎事務長、理学療法士5名、管理栄養士1名の計8名で参加させていただきました。研修の約1か月前には、東北地方でのヒグマ出没が全国ニュースとなっており、多少の緊張感も抱きつつ秋田へ向かったことを今でも印象深く覚えています。
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研修1日目｜城東整形外科・城東スポーツ整形クリニック見学
早朝に鹿児島を出発し、11月中旬の秋田の厳しい寒さの中で研修がスタートしました。空港では、秋田大学医学部附属病院 准教授の粕川雄司先生にお迎えいただき、城東整形外科および城東スポーツ整形クリニックへご案内いただきました。
城東整形外科は、1994年に水谷羊一先生が開院され、長年にわたり地域医療を支えてこられた有床診療所です。また、2018年にはスポーツ障害や成長期障害を専門とする城東スポーツ整形クリニックを開設され、現在も水谷羊一先生の理念のもと、水谷嵩先生をはじめとするスタッフの皆様が一体となり、質の高い医療を提供されていることを強く感じました。
到着後には、公認スポーツ栄養士・管理栄養士の長嶋智子さんが考案された入院食をいただきました。彩りや構成に配慮された食事からは、「食事は見た瞬間から考え、感じながら食べるもの」という水谷羊一先生のお考えが現場に深く根付いていることを実感しました。
病院理念である「Speed／Save／Smile」のもと、迅速かつ患者さんファーストの診療体制が整えられており、院内導線や多職種連携にも随所に工夫が見られました。リハビリテーション部門では、理学療法課長の渡部裕之先生にご案内いただき、超音波機器を活用した治療や自主運動を重視した環境づくりなど、臨床に直結する取り組みを学ばせていただきました。
夜には、水谷先生方をはじめスタッフの皆様との会食の機会を設けていただき、秋田名物のきりたんぽ鍋を囲みながら、診療や病院運営に関する貴重なお話を伺うことができました。

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研修2日目｜秋田大学・市立秋田総合病院での学び
2日目午前中は、秋田大学医学部附属病院にてリハビリテーション研究について学ばせていただきました。リハビリ部技師長の畠山先生より、電気刺激による筋研究や、重心動揺計を用いた坐位姿勢評価など、工学部・企業との共同研究を含む先進的な取り組みをご紹介いただきました。実際に体験させていただく中で、姿勢制御や体幹安定性評価の新たな可能性を実感しました。
午後は二手に分かれて研修を実施しました。一方は城東整形外科での骨粗鬆症外来および、皆川洋至先生による超音波診察の見学。もう一方は市立秋田総合病院にて、最新機器を用いた股関節手術やFracture Liaison Service（FLS）の活動、HALを用いたリハビリテーションを見学させていただきました。
私は市立秋田総合病院での研修に参加し、藤井昌先生より、術前シミュレーションを活用したTHA手術や、多職種連携による骨粗鬆症治療体制についてご教授いただきました。骨粗鬆症マネージャーを中心としたチーム医療の実践は、当院においても今後ぜひ取り入れていきたいと強く感じました。
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研修3日目｜野球肘検診とリハビリテーション実践
最終日は、秋田大学が中心となって実施されている野球肘検診と、城東整形外科でのリハビリテーション実践の見学を行いました。皆川先生同行のもと、検診の流れや超音波評価について直接ご指導いただき、非常に貴重な経験となりました。
リハビリ現場では、超音波機器を用いて筋・神経の動きを可視化しながら治療を行うことで、患者さん自身が治療効果を理解・実感しやすい環境が整えられていました。セルフケアの指導・促進の観点からも、大きな学びを得ることができました。
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おわりに｜感謝を込めて
本研修を通して、医療技術の進歩だけでなく、院内外における多職種連携の重要性と奥深さを改めて実感しました。幸いにも、心配していたクマとの遭遇もなく、無事に全日程を終えることができました。
今回の研修において、秋田大学医学部附属病院、城東整形外科・城東スポーツ整形クリニック、市立秋田総合病院の先生方・スタッフの皆様には、終始温かくご指導・ご対応いただき、心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。（下村）