Performance & Conditioning Laboratory

鹿児島実業高校野球部 夏の高校野球鹿児島県予選大会

昨年は、新型コロナウィルスの影響で甲子園が中止となり、鹿児島県独自の大会となりましたが、今年は観戦記録表や入り口での検温、観客席の制限などの感染対策が行われるなか、無事に高校野球鹿児島県予選大会が開催されました。

鹿児島実業は、1回戦から順調に勝ち上がり、準決勝では昨年の優勝校である神村学園と熱戦となり、3点差を2度も追いつき、10回には劇的なサヨナラ勝ちをしました。最後の瞬間は、私自身もただただ観客として感動していました。このような素晴らしい試合を観戦できたことが貴重で、またそのチームに少しでも携われたことがとても嬉しく思います。改めてスポーツの力というものを実感しました。決勝は樟南高校に0-7で敗北し惜しくも甲子園への切符を手にすることができませんでしたが、選手達の驚異の粘りや最後まで諦めない姿勢をみることができたことにとても感謝したいです。

本年度より、鹿児島県高校野球連盟では、大会の準々決勝から試合後にメディカルチェックを実施する取り組みを行っており、鹿児島大学の谷口教授、海江田先生の御指導のもとメディカルチェックに携わらせて頂きました。大会期間中の投球障害を予防する取り組みとして、「球数制限」や「連戦の回避」など様々な取り組みが行われている中、メディカルチェックもその一つとして、試合で投げた投手全員を対象に行いました。高野連が規定したチェック項目に沿って行い、試合直後の状態をみることができとても貴重な体験ができました。試合後の選手達の体は、肘の伸展制限がある選手や上半身の硬さが目立つ選手がいるなど、投球障害につながる可能性のある選手も見受けられ、メディカルチェックの在り方を考えさせられました。今後も、鹿児島県の高校野球に少しでも携われるように切磋琢磨し、高校球児の障害を早期発見し対応できるよう頑張っていきたいと思います。

今年1年間、鹿児島実業の野球部に投球指導やトレーニング指導を行い、私自身多くのことを学ぶことができました。P&Cでの投球動作の解析からはじまり、股関節の使い方を中心に下肢のトレーニングを指導し、不足している点やあらたな課題もみつけることができました。次年度は更なる介入ができるよう努力していきたいと思います。

私たちの活動を受け入れて頂いた選手の皆様、監督やコーチの皆様、1年間ありがとうございました。また、日頃よりご指導頂いている谷口教授、海江田先生、またトレーナー活動のご理解を頂いた院長先生をはじめ、フォローして頂いたスタッフの皆様に感謝致します。

(田丸)