ASC療法(脂肪由来幹細胞培養療法)
ASC療法(脂肪由来幹細胞培養療法)
脂肪組織には幹細胞と呼ばれる細胞が含まれています。(脂肪由来幹細胞)
この脂肪由来幹細胞は、さまざまな細胞に変わることができる能力(多分化能)を持つ細胞が含まれており、骨や軟骨、筋細胞、血管新生に関わる細胞などになることができる細胞です。
そして自分自身のコピーを作ることができます。幹細胞は幹細胞を増やすことができるのです。(自己複製能)。
関節内に投与された幹細胞は、軟骨に分化する能力を持つだけではなく周囲の細胞や組織に作用し炎症を抑え組織の修復をもたらす作用があると考えられています。
ASC療法は主に関節症の治療に効果があると考えられております。
- 対象疾患:変形性関節症(膝・肩・股関節など)
治療の流れ
1. 問診、診察、検査
症状や画像検査などの結果から、この治療法の適応かどうかを判断します。
適応の場合、脂肪採取の日程を決めます。(同日の脂肪採取は不可です)
2. 皮下脂肪の採取
局所麻酔を行い、お腹から少量の皮下脂肪(脂肪組織、米粒3粒ほど)を採取します。
当院が採取した皮下脂肪(細胞)は、製造委託先へ送られ、約6週間の細胞培養期間を経て当院へ戻ってきます。
採取当日は、歩いてご帰宅が可能です。
3. 培養幹細胞(ASC)の注射
約6週間ほど培養した自家ASCを、患部の関節腔内へ投与します。
4. 再診
治療後は経過観察のため、1週間後、1か月後、3か月後、6か月後にご来院ください。