Performance & Conditioning Laboratory

第24.25.26.27回

オフシーズンである2月まで投球教室を行い、合計49人の投手が参加されました。参加者は、元気な14歳から17歳で、とてもエネルギーを感じる教室の連続でした。

本年度のテーマは、制球力です。18.44m先の的に対して25球を送球し、命中率を算出しました。各個人のど真ん中に近い球と遠い球のフォームの違いを加速度計と筋電図で調べました。主な研究内容は、開きと肘下がりとコントロールと肘障害との関係でした。得られたデータを解析し、投球中の筋活動、体幹および骨盤角度、最大筋力、肘障害、背景因子等を調査し、ECSSに4名のメンバーが演題登録しました。結果はまだ分かりませんが、他の学会も登録を予定しており、日夜奮闘している状況です。

今月からは、得られたデータをまとめ、現場指導を開始しました。今回の対象は、小学校の2年生から6年生の軟式野球部でした。メンバーは11名。うち2名が肩肘障害に苦しみ、すでに投球できない状態にありました。テーマは、肘障害につながる肘下がりにならないための投球フォーム指導です。素直な疑問が飛び交う選手たちと熱心な指導者や保護者の方々に感化され、とても楽しい有意義な時間を過ごすことが出来ました。中でも肘関節エコー検査には、関心の高さを伺い知ることが出来、診療放射線技師の現場にでる意義について再確認にすることが出来ました。私たちの使命は、研究でもなく、治療でもなく、予防にあると考えています。そのために少しでも早くかつ現場に生きるための情報を解析し、得られた結果を共有する。それが我々に課せられた使命だと考えています。投球制限により地方の野球事情は困窮しています。だからこそ、より早い年代から正しい投球フォームを身に着け、楽しい野球人生が送れるように手助けできればと考えております。我々の今の考え方が正しいとは限りません。しかし現場は、今のこの時も改善を求めています。今日を変えるために日夜、関係者は奮闘しています。我々は、正しい答えのために的確な評価を行い、一瞬で現場を変えるためのより良い情報をお届けする使命があります。そのためには更なる研究技術の向上が必要であり、進化を遂げるべきだと考えております。

今回の内容は、P&C Lab trainingにアップしております。興味がある方は、是非一緒に戦っていきましょう!

最後に。今回参加されたド熱い皆様、チームP&C Labのメンバーに、感謝を込めて。

「共に生きよう。そして、ともに笑おう。待っている人がいる限り、全力でぶつかることを恐れず進もう。」これからも我々は、地域の皆様のスポーツ障害ZEROを目指して、日夜努力していきます。

 

P&C Lab Member

橘木、善福、田丸、藤崎、足立、新留、小林、中島、中村、木原、有田。